UV(紫外線)の概要

UVとは

UVの作用

UV照射装置の用途

UV照射装置の構成

UV照射装置はその名の通り、非常に強烈な紫外線を放出する機器ですが、安定した性能を発揮させるため、様々な部品が組み合わさってひとつのシステムとなっています。
  主な装置構成
UVランプ 紫外線を出す光源
照射器具 UVランプを収納し、特性を補助する器具。別名灯具
電源盤 UVランプを点灯させる安定器を内蔵した制御電源盤
排風機 UVランプを適正な温度に保つ装置
その他機構 UV照射をどうやって行うかを決める

UVランプ

波長

紫外線照射に使用される主なランプは高圧水銀ランプ、メタルハライドランプが一般的ですが、特殊な波長をもつランプもあります。

出力

UVランプの総出力は[W]で表します。

高圧UVランプの場合、UVの強度はランプの発光長(アークの長さ)1cmあたりに何W入っているかを表す出力密度[W/cm]で増減します。

例: ランプ出力 36.8kW = 発光長 2300mm x 出力密度160W/cm

例: ランプ出力 44.4kW = 発光長 1850mm x 出力密度240W/cm

例: ランプ出力 14kW = 発光長 500mm x 出力密度280W/cm

蛍光灯(15-40W 出力密度0.3-5W/cm程度)と比べ極めて大きな光を出すことが可能です。

発光長

ランプ発光長は照射物のサイズやUV硬化樹脂の特性から選定します。

短いもので70mm 長いもので2m以上の発光長をもつランプが使用されます。

照射器具

 

照射器具は、ランプの出す光を効率よく反射、冷却させるために必要なものです。設置場所や照射方法により様々な器具が使用されます。

器具の種類

 
器具種類 説明
一般開放式 ランプ冷却を器具周辺空気によって行う一般用
閉鎖式 器具を閉鎖構造とし周辺雰囲気と冷却用空気を独立させる
内圧式 器具内に圧力をかけ、周辺雰囲気の炉内侵入を防ぐ特殊構造

シャッター

 

強烈な光を発するUVランプを遮蔽するための機構です。

光学系

 

ランプの出す光を効率よく反射させる光学部品です

種類 説明
高照度アルミミラー 高効率で紫外線を反射させるコーティングをした反射板
コールドミラー 可視光、赤外線を透過させ、紫外線を反射させる反射板
別名熱線低減ミラー
コールドフィルター 可視光を反射し、紫外線を透過させるフィルター
別名熱線カットフィルター
その他特殊フィルター 特定の波長をカットするフィルター
254nm、365nm周辺カット等ご相談下さい

UV電源盤/安定器

電源盤

大容量の安定器を内蔵し、各種制御を行う電源盤です。

    

安定器

安定器は大電力を伴うランプに安定した電力を供給させるUV照射装置の心臓部です。

      
タイプ 説明
銅鉄型 コア(鋼板)とコイル(銅線)を使用したC&C型安定器です。別名:電磁安定器
コストメリットと高い信頼性があります。
電子式 インバーターを内蔵した無段階調光を可能とするタイプです。
効率もよくリニアに調整ができるため、電力消費も抑えることが出来ます。
       

排風機

ランプ温度を安定、制御するための装置です。

       

特殊機構

 

照射条件により多種多様な方法が取られます。当社ではユーザー様のプロセスによって最適な提案を致します。

     
説明
コンベア 重量ワークを搬送させ、幅方向に均一な照射する場合に使用します。UV照射装置の中でもオーソドックスなタイプで、UV装置の特性を生かした装置です。
ロボット 一般的なコンベアと違い、トレイをプログラム運転させるなどして、多種多様な照射方法を取ることができます。
面照射炉 立体的なワークやまたは面に対して均一に照射したい場合、比較的低い照度で長時間連続照射したい場合に使用します。
RtoR照射炉 シート等をロールtoロールで照射するための搬送炉です。
ワーク冷却機構 UV照射時、ワークに対して冷却をかけることによって対象物の温度上昇を減らします。
紫外線照度監視 紫外線強度を相対的に管理します
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